


🛒はじめに(本教材の利用方法)
📙 本教材は、仕事の基本~健康~食品表示~商品まで
食の仕事に関する基本知識(最終約150項目)を網羅した
自己啓発用の教材です。
📙 「Google Chrome 翻訳ツール」(スマホでも簡単操作)
を使って、 全世界の言語で学習することができます。
📙 さらに日本語と該当言語を交互に確認しながら学習できる
ため、仕事の知識習得と同時に日本語学習にも有効です。
📙 又、詳しい内容の元テキスト(日本語)も活用して、
理解を深めることもできます。
📙 本サイトの記載情報は、一般的なものとなっています
ので、一部各社のルールと異なる部分もあります。
💥自社での仕事に関しては、必ず自社マニュアルに
従って業務を行って下さい。

🛒 目次(各項目へのリンク)
赤=DEMO版 / グレー=会員用
ようこそ、日本のスーパーマーケット業界へ 第1章 業界・業界の理解 1.働く業界の理解 2.業種と業態(小売業の分類) 3.日本の飲食料品業界 4.スーパーマーケットの歴史 5.チェーンストア理論 6.業界専門用語の理解 7.ショッピングセンター 第2章 SMの原理原則・基本 1.ワンストップ・ショッピング 2.セルフサービス 3.部門別管理 4.売場レイアウトの原則 5.商品陳列の原則 6.商品部門の構成 7.商品分類(体系) 8.マーチャンダイジング 9.季節・旬と生活催事 10.POP広告の役割 11.商品管理・商品作りの基本 12.顧客満足度(CS)の向上 13.挨拶と接客の基本 14.クレーム対応の基本 15.計数管理とPDCA 16.安全安心(食品衛生) 17.安全安心(食品表示) 18.コンプライアンス 19.食事と健康 20.食育とは? 21.SDGsと環境保全
ナショナル/リージョナル/ローカルチェーン・フランチャイズ/ボランタリーチェーン・ストアオペレーション・ロジスティックス・ドミナント戦略・品群・品種・品目・単品・アソートメント・ラインロビング・売れ筋・死に筋・NB商品・PB商品・インストアパック・アウトパック・OJT・Off-JT・自己啓発売上高・値入高・荒利益高
商圏・商勢圏・内食・中食・外食・最寄り品・買回り品・プライス/ライン/ポイント/ゾーン/レンジ・商品構成ブラフ・歩留まり(率)
アイキャッチャー・アイドルタイム・クリンリネス・サニテーション・選別値入れ・インストア・プロモーション・マテハン・食品トレーサビリティー・値入ミックス・ABC分析

日本のスーパーマーケットで
みんなと一緒に成長しよう!
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🌎 今、日本へ世界中から観光客が押し寄せています。
彼らを惹きつける日本の魅力は、伝統文化、美しい風景、安全性の高さ、おもてなしの心など色々ありますが、訪日の最も大きな目的は「日本で食を楽しむこと」とされています。
寿司、天ぷら、焼肉、ラーメンから地方料理まで、安全・安心な上に、皆さんの舌をうならせるおいしい多種多様な料理を、リーズナブルに楽しむことができる日本は、世界有数のグルメ天国となっています。
さらに、日本は「世界有数の長寿国」となっていて、その要因は栄養のバランスとれた食事にあると言われています。
🌎 日本では、春夏秋冬の四季春夏秋冬それぞれの季節に最もおいしくなる「旬」の食材を大切にし、地域ごとに少しずつ異なる旬の生鮮食品があり、最も特徴的なのは、日本人はほぼ毎日、鮮度の高い生鮮食品を、素材として食べていることです。
ここで重要なことは、日本では、この健康的で、鮮度が高く、おいしい食材を提供する最大の担い手が、長年に渡って私たちスーパーマーケットであり、これからも変わることがないということです。
日本のスーパーマーケットの店頭に並ぶ商品のほとんどは、品質・味・健康の面から、世界的に最高の水準にあります。
日本特有の「多彩な旬」と「世界一厳しいお客様の品質への高い要求」 に対して、長年培ってきたノウハウと高度な技能を持つスタッフによって的確に対応されているのです。
🌎 日本のスーパーマーケットで働くことは、外国人スタッフの皆さんが将来に向けたキャリアップをする上で、大きなプラスになるのではないでしょうか。
選ばれて日本のスーパーマーケットで働く機会を得た皆さんには、高い潜在能力があります。
皆さんがこの機会をより有意義なものとするためには、毎日、決められた作業をただ単純にこなすだけでなく、仕事に自律的に取り組むと同時に、仕事に必要な知識や技術を、自己啓発で習得する必要がありますことも必要です。
皆さんが働く会社には、それぞれの業務に関するマニュアルがあります。
🌎 まず、自社の仕事のマニュアルを徹底的に理解、実行した上で、本教材によって、さらに高い知識と技能を身につけることで、皆さんは大きな成長をすることができるのです。

自分が身をおく業界の全産業の中での位置づけ、機能を知り、どのような社会的使命をおびているのかを認識することが、社会人となってビジョンを持って働き、自己成長を遂げて行く上での出発点となります。 まず、皆さんが就職する業界である「流通業界」「小売業界」について、大きな枠組みで理解してください。 「流通業」とは、メーカー(製造業)、生産者(農業・畜産業・水産業など)が生産した商品を消費者まで流通させるために必要な各種業種の総称です。 広義には、運輸業、倉庫業、卸売業、小売業が含まれ、狭義には、卸売業、小売業の二つの業種を指します。 「卸売業」(商社・問屋・市場)は、メーカーから完成商品を仕入れ、あるいは産地から生鮮商品を買い付け、小売業に商品を販売する(卸す)業種です。 私たちの「小売業」は、流通の最終段階で、商品を直接一般の消費者(お客様)に販売する業種を指しています。 それぞれの業種の位置づけから生産者、メーカーを「川上」として、卸売業を「川中」、小売業を「川下」といった表現をする場合もあります。 また、3つの階層は「製・配・販」とも呼ばれ、情報ネットワークの発達により、この3者の連携によるスピーディーで正確な情報共有により、商品の流通全体をより効率的に最適化する取り組みも進展しています。(サプライチェーン・マネジメント)さらに、小売業に関しては、国内各地域おける販売活動が主体ではありますが、現在は、上記サプライチェーンが世界規模で拡大する中、販売する商品もグローバル化し、ローカルな活動でありながら、常に世界の動きに影響される業界となっています。 グローバル + ローカル =「グローカル」という造語も生まれています。 大切なことは、小売業の大きな役割の一つとして、地域の生活者であるお客様の代理人として、商品を買い入れ(仕入れ)ているということです。 より良い商品を調達、提供することに対して、小売業の真価がますます問われています。
💥 商品の流れと業界

➊ メーカー ➋ 生産者 ➌ 川上(製) ➍ 流通業 ➎ 卸売業 ➏ 小売業
➐ 川中(配) ➑ 小売業(販) ➒ 消費者 ➓ 運輸業 ⓫ 倉庫業
⓬ 金融業 ⓭ 情報サービス業
2.業種と業態(小売業の分類)
小売業において、業種とは、店舗を取扱商品の種類によって分類したものを言い、例えば、八百屋・酒屋・電器屋・薬屋などといったものがこれにあたります。つまり「何を売るか」による分け方を業種と呼んでいます。 一方、業態(ストアフォーマット)とは、店舗を商品の売り方、つまり営業形態による分類を言い、例えば、百貨店・コンビニエンスストア・ディスカウントストアなどのことで、同じ商品を売っているとしても、その提供方法は異なります。 商品が多様化し、消費者のニーズも単に「何を買うか」だけでなく、「何を」「いつ」「どのようにして」「どれくらいの値段で買うか」など、生活でのニーズが変化したことにより、単一種類の商品を取り扱うな業種(店)ではそのニーズを満たしきれなくなったのです。そのため、生まれてきたのが業態です。 例えば、スーパーマーケット(SM)・百貨店は、業種店の取扱商品を組み合わせて消費者が個別の店を一軒ずつ回る手間を省き、ワン・ストップショッピングを実現しました。
💥 タテワリ(業種)からヨコワリ(業態)へ

➊ 生活ニーズ別(業態) ➋ 精算する業界別(業種) ➌ 百貨店 ➍ GMS
➎ SM ➏ CVS ➐ 無店舗販売 ➑ 乾物・菓子店 ➒ 雑貨店 ➓ 酒販店 ⓫ 惣菜店 ⓬ 青果店 ⓭ 食肉店 ⓮ 鮮魚店 ⓯ 衣料品店 ⓰ 宝飾品店
🗾 小売業の各業態の平均的な特性 🏪
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これから食品の販売に携わる皆さんにとって、自分が働く企業の業界内での位置づけを理解することも重要です。 小売業の中で食品を販売する業界は、飲食品小売業と分類され、令和6年4月1日からの「改定 日本標準産業分類」では、飲食料品を店舗で販売する小売の業態としては、スーパーマーケット(SM)、総合スーパー(GMS)、百貨店、 コンビニエンスストア(CVS)、ドラックストア(Dgs)、その他の各種食料品小売業(食品専門店)があげられます。 近年は、無店舗販売(EC)の販売も拡大しています。 2024年の飲食料品の売上高は無店舗販売を含めれば53兆3790億円で、売上高の業態別シェアは以下のようにとなっています。 小型店舗を含めると日本の生活者の毎日の食卓を支える食料品の販売ついては、スーパーマーケットがNo.1の業態であり、大きな役割と責任を担っていることを物語っています。
| 業 態 | 飲食料品販売額 | シェア | 備 考 |
| 全食品小売業 | 51兆3089億円 | 100.0% |
“以下すべての業種・業態店舗を包括 飲食料品小売業販売額+食品EC販売額” |
| 各種食料品小売業 | 20兆3757億円 | 39.7% |
“売場面積1500㎡(約455坪)未満のSM 八百屋、精肉店、魚屋、パン屋、酒屋など” |
| スーパーマーケット | 12兆4889億円 | 24.3% | “売場の50%以上がセルフサービスで、かつ事業所であって、かつ、売場面積が1500㎡(約455坪)以上のSM・GMS” |
| コンビニエンスストア | 8兆 3483億円 | 16.3% | 食品売上高 |
| 生協 | 3兆 123億円 | 5.9% | 含む宅配・店舗事業 |
| ドラッグストア | 2兆6871億円 | 5.2% | 食品売上高 |
| 無店舗販売(EC) | 2兆9299億円 | 5.7% | ネットスーパー他食品売上高 |
| 百貨店 | 1兆6445億円 | 3.2% | “売場面積3000㎡以上で売場の50%未満でセルフサービス・食品売上高” |
| その他 | 4964億円 | 2.9% | “売場面積3000㎡以上で売場の50%未満でセルフサービス” |
● 出典 令和5年度版
経済産業省 商業動態統計・「電子商取引に関する市場調査」 / 厚生労働省 生活協同組合(連合会)実態調査
4.スーパーマーケットの歴史
近代小売業の代表となるスーパーマーケットの第1号店は、アメリカ ニューヨーク州に1930年にマイケル・カレンが開店した店名『キング・カレン』と言われています。 アメリカでは、この時代には既にA&P(The Great Atlantic&Pacific Tea Company)がコーヒーや紅茶をメインに販売する食料品店で、全米に約1万6,000店という巨大なチェーンストア網を構築していました。ただし、まだセルフサービスなどが導入されていなかったことで、食品を中心とした生活必需品の価格は高いままであり、1929年世界大恐慌によって、多くの人々が家計に苦しむ中、マイケル・カレンは、以下の革新的な手法の基に、全く新しい業態であるSMの1号店を開店し、生活者のニーズにしっかりと応え、大きな支持を獲得しました。
💮スーパーマーケットの革新 💮
💥 発想の転換
商品を低利率で、高回転によって大量販売することで、低価格での提供と利益確保を実現
💥 核となった画期的手法
➊ セルフサービスの導入
➋ 部門ごとに細分化して、マネジメントを実施
(部門別管理)
➌ 商品別に異なる荒利益の組み合わせを実施
(荒利益ミックス)
➍ 商品によって減価販売など低価格商品
(特価目玉商品)を導入
スーパーマーケットの運営の核となる革新的手法は、今も変わ ることない原理・原則となっています。 その後、各大手チェーンもスーパーマーケット店舗を展開、 急速に拡大し、セーフウェイは世界最 カの約25年後にスーパーマーケットが誕生しました。 1953年東京青山の「紀ノ国屋」がセルフサービスを導入し、1956年には、福岡県北九州市に本格的なスーパーマーケット「丸和フードセンター」が開店しました。 その後、日本においても、スーパーマーケットは、『良い商品を、より安く、便利に』提供することで消費者の味方として、日常生活を支える店舗(業態)として急速に全国的に拡大することになりました。 歴史的に、スーパーマーケットは、その革新性により現在 の近代小売業の源と言われています。 その核心は、スーパーマーケットが、消費者(お客様)の立場でより豊かな生活を実現するために生まれてきた業態であり、その後も、常に時代の変化、消費者ニーズに対応、進化し、今日に至っているという点です。 スーパーマーケット先進国アメリカにおいても各社それぞれが“ For the Customers(我が社のお客様のために) ”を最優先に掲げ、新しい価値を創造し続けているのです。

スーパーマーケットはアメリカで1930年に誕生し、約25年後に日本に上陸
💮スーパーマーケットの使命💮
➊ 地域の生活者のより豊かで健康的な暮らしの実現
➋ 地域社会の重要なライフラインとしての存在
➌ 地域に密着した社会貢献活動の推進
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1️⃣スーパーマーケットとは? 🔶 外食に対して内食(家庭での食事) ➠ 内食用食材提供業
2️⃣ 商圏・お客様の来店頻度
3️⃣ 一人のお客様の平均的な買物概要
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チェーン・ストアとは、一つの本部を中心に、11店舗以上を運営する小売業やサービス(外食他)の形態と定義されています。 多店舗で展開することにより、大量販売による仕入れ価格の 引き下げや効率化によるコストの削減を実現することができます。 チェーンストアは、アメリカで1858年に創業した A&P社(The Great Atlantic and Pacific Tea Company)が展開した紅茶やスパイスを販売する食品店が最初だと言われ、その後のスーパーマーケットの誕生で一気に拡大しました。 欧米で150年間以上かけて築かれてきたチェーンストア運営の原理・原則は、チェーンストア理論として体系化され、チェーンストア・オペレーションにより実行されます。 このチェーンストア・オペレーションは、“よい商品をより安く”提供し、かつ適正利潤をあげるための基幹となっており、各社の企業運営の基本となっています。 チェーンストア・オペレーションは、商品戦略(マーチャンダイジング)を柱に、色んな戦略で多岐に渡り体系化されていますが、その基本原則は、以下の『 3S 』であり、 スーパーマーケットの仕事のすべてに求められる考え方です。
| チェーンストア・オペレーションの推進 |
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基本運営原則 ➠ 3Sの徹底
💥 標準化 ( Strandardization) 💥 全社で最適で合理的な方法に統一し、共通方式として例外なく 実施すること
💥 単純化 ( Simplification ) 💥 誰でもすぐに理解し、正確に、早く、低コストで実施できるやり方 にすること
💥 特殊化 (Specialization) 💥 他社にない自社独自の強みを構築、維持し続け、差別化すること |
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👨🎓 業界専門用語ー1 🌏 【 チェーンストアの種類 】 ➋ リージョナルチェーン … 例えば東北地方など複数の都道府県に 展開するチェーン ➌ ローカルチェーン … 1~2の都道府県内に展開するチェーン ◆ 運営形態による分類 ◆ に複数の会社で運営(フランチャイ ジー=加盟店)で運営されるチェーン 運営されるチェーン
【 基本用語 】 定め、日々の業務を効率化したり経費を削減したりすることを指します。 企業の中では、店舗運営部が統括します。
➋ マーチャンダイジング ( MDing、MD、商品戦略) を計画し、実践する商品戦略のことです。 の諸活動を指し、マーチャンダイジングは、小売業が生産~流通、販売 まで商品をトータルで計画、管理することを指しています。 販売促進については、インストア・マーチャンダイジングと言います。
➌ ロジスティックス ロジスティクスは、モノの流れを最適化する仕組みのことで、情報システ ムを高度に活用し、物流を効率的に行う管理システムのことを指します。
➍ ドミナント戦略 ストア企業が地域を限定して集中した店舗展開を行い、経営効率を高め、 同一商勢圏内の競業他社に比べて市場シェアを高めて優位に立つことを ドミント戦略と言い、集中展開する地域をドミナントエリアと呼びます。
➎ 品群(ライン)・品種(クラス)・品目(アイテム)・単品(SKU) アイテムは品目として商品の種類を指します。
➏ アソートメント / ライン・ロビング / フェイシング と表現する。 3フェイスと表現する。
➐ 売れ筋 / 死に筋 基準は各社で決定する。
➑ NB(ナショナルブランド) / PB(プレイべートブランド) され、誰もが知っていて、どの店舗でも販売されている商品。 販売する商品ので、その企業やグループでしか販売しない商品。
➒ インストアパック(加工)/アウトパック(加工)
➓ 値入高(率)/ 荒利益高(率) 値入高(率) ・・・ 売価を決定する時(販売前に)、 荒利益高(率)・・・ 販売後、実績として確定した利益高(率) ※ 通常、店舗で同じ商品を複数個販売した場合、値下げや ※ 原価については、販売前の値入高計画時は仕入原価、
💥 売上高・値入高・荒利益高の構造 💥 【 販売前 計画時 】 【 販売後 実績確定時 】
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7.ショッピングセンター(SC)
ショッピングセンター(Shopping Centre)は、複数の小売業の店舗が集まった商業が集積した施設のことを言います。 1店舗が単独での出店(フリー・スタンディング)より、 店舗が増えることにより、消費者は、より広範なワンストップ・ショッピングが可能となり、駐車場も含めて、相乗効果で集客力が増します。 ショッピングセンターは規模により、以下のように分類され、それぞれ核となる店舗や商圏が異なります。 通常、スーパーマーケットの場合は、近隣型(ネイバーフッド)のショッピングセンターの核としての出店となります。 この際の近隣とは、郊外の住宅地の近隣を意味しています。
🗾 主なショッピングセンターの種類 🗾
🌈 ネイバーフッドショッピングセンター
➽ 近隣型ショッピングセンター
➽ 毎日の生活に必要な食品など最寄り品を取り扱う店舗が 集積したSCで、小商圏が対象
➽ 商圏(小商圏) ・・・ 1~2Km ・2~3万人
➽ 核店舗 ・・・ スーパーマーケット、ドラッグストア、
ホームセンターなど
🌈 コミュニティ ショッピングセンター
➽ 地域型ショッピングセンター
➽ 最寄り品に加え、一部 耐久消費財や趣味品などの買回り品を 取り扱う店舗も出店
➽ 商圏(中商圏) ・・・ 2~6Km ・6~9万人
➽ 核店舗・・・ GMS、一部スーパーマーケット、
ディスカウントストアー
🌈 リージョナル ショッピングセンター
➽ 広域型ショッピングセンター
➽ 流行品や高級品など買回り品も充実し、有名専門店、
家電量販店、 映画館など娯楽施設も出店
➽ 商圏(大商圏) ・・・ 10~30Km ・10万人~
➽ 核店舗・・・ GMS、百貨店など
➽ エンクローズドモール(店舗が屋内にある)で、
多層階型が主流

とショートタイム・ショッピング
スーパーマーケットがお客様に提供するサービスの最も基本となる以下の原則は、いつまでも変わることはありません。
➊ 食料品を主体とした普段使う生活必需品を
一ヶ所で、短時間に買うことができる。
➋ 自由に、店内を歩き、商品を手にとって選べ、
便利に買物ができる。
ワンストップ・ショッピングについてよくある誤解は、生活に必要な商品であれば、できるだけ多くの商品をより多種類そろえれば、お客様にとって便利な買物になるのではないかと考えることです。
主に毎日の食卓の素材を求めて来店するお客様にとって、例えば百貨店のように衣服~貴金属まで広範な商品があっても、それは全く意味のないものと言えます。
また、同じ商品(例えばマヨネーズ500g)が売場に10種類もあれば、何を選べばよいかわからず、かえって不便となってしまいます。
つまり、スーパーマーケットのワンストップ・ショッピングとは、“購買頻度が高い(週3~4回)”生活必需品を、一ヶ所で、快適・便利・短時間に買物できる状態を指しています。
これは、店舗の部門、商品構成を考えるもっとも基本となる原則です。
この観点より、商圏に合った商品構成(商品の絞り込み)と価格帯(プライス・ゾーン)を検討し、常にズレていないかをお客様の立場でチェックしなければいけません。
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スーパーマーケットに求められる 🔻 毎日の食卓に必要な食材を |
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スーパーマーケットに求められる 🔻 毎日の食卓に必要な食材を |
セルフサービスにより、お客様は、自由に店内を移動し、多くの商品に接し、直接手に取ってその品質を確認した上で選び、短時間で便利な買物をすることができます。
又、店舗側も少人数で効率的に大量の商品を販売すること(ローコスト運営)ができ、低価格と適正利益の確保を実現できます。
セルフサービスは、この2つのメリットを追求する最適なサービスであり、決して、サービスをしないこと = ノーサービスではありません。
各社は快適なセルフサービスの実現を追求して、しのぎを削っています。
💮 セルフサービスの原則 💮
➊ 必要な商品がすぐに見つかる。
➋ 商品を気軽に手に取って確認することができる。
➌ 商品の価格・特徴が明確にわかる。
➍ 安心して(鮮度、品質)買物ができる。
➎ お客様の要望に応じ、従業員が適切に対応する。
➏ 精算がスピーディーで簡単にできる。
まったくサービスしないこと

お客様と企業の両者のメリットを追求できる最適なサービス

スーパーマーケットでは、複数の部門の合計で、何千何万という種類の商品を取り扱っています。
店舗全体を一括してどんぶり勘定で管理をしても、どんな商品が売れているのか、売れていないのか、また、どこに問題があるのか正確につかむことができません。
さらに、刻々と変化する状況への対応が遅れると大きなロスが発生します。
部門別管理とは、店舗ごと、部門ごとに管理する単位を細分化し、
より精密な管理を行っていく、原因分析、責任の所在を明確にする企業の最も基本的な計数管理手法です。
特に利益管理は、より緻密なコントロ―ルが求められ、売上、利益だけでなく、経費も含めて、設定された期間ごと(日、週、月、年など)に、予算と結果(実績)の差異を細かく管理しています。
結果の数値は、店舗、部門、個人の評価要素にもなります。
💮部門別管理とは?💮
➊ SMの最も基本となる計数管理の枠組み
➋ 店舗ごと、部門ごと、期間を区切ってデータを
分析
➌ 細分化することで、責任の所在を明確にし、
原因をピンポイントで確認し、対応
➍ 緻密な利益管理(含む経費)のための土台
➎ 刻々と変化する状況への迅速な対応の起点
店舗の色々な部門

部門別管理は、スーパーマーケットの経営をつかさどる科学的手法

スーパーマーケットの売場は、お客様にとっては快適で便利な買い物の場であり、企業側にとっては効率的で生産性の高い
ものとなるよう、経験則と行動科学に基づいた以下の原則にのっとって、計算されたレイアウトとなっています。
実際には、立地や店舗面積、形により各社でアレンジ、工夫されています。
💮 売場レイアウトの基本原則
と磁石売場💮
➊ ワンウェイ・コントロール
( 計画的な動線設定 )
お客様に できるだけ店内をくまなく歩いて、
商品を見ていただくために、店側の期待した
お客様の動線(歩く経路)になるように、
計画的に設定。
➠ ① 計算された磁石(マグネット)の配置
② 商品の関連性(用途ほか)・陳列の連続性
③ 通路幅と見通しの確保(ふさがない)
➋ 立ち寄り率・買い上げ率の向上
できるだけ多くの売場で立ち止まっていただき、
商品に手を触れ、確認した上で、お買い上げ
いただく。
➠ POP広告の効果的活用、商品の関連性
(用途ほか)
売場の磁石(マグネット)
➠ お客様を引き付け、売場の奥に誘導する
売場、商品
主通路外側 主通路内側 中通路 センターエンド バックエンド

出入口 サブ通路 フロントエンド レジ前通路 レジ(前)エンド 出入口
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第一磁石 |
第二磁石 |
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➠ 主通路の主力商品の売場 ・購買頻度の高い定番商品 ・客層を限定しない商品 ・気軽に買える売れ筋商品など |
➠ お客様を奥へ誘導する売場 ・旬や話題性のある見せ筋商品 ・新商品や明るく華やかな商品など
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第三磁石 |
第四磁石 |
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➠お客様の興味を引き、さらに奥へ誘導 ・ゴンドラエンドと平台 ・大量陳列されインパクトのある商品 ・特価商品・季節商品・PB商品 など |
➠ エンドや平台からサブ通路に誘導 ・新商品、お薦め商品 ・客層を限定しない商品 ・売場のコーナーごとの目玉商品など |

売場において常に “ 主役は商品 ”です。
来店したお客様に その商品をいかに多く、見て、触れて、
買っていただくかについて、陳列の原則にもとづき、また、
創意工夫して計画、実施し、効果をあげていくことが
商品陳列の核心です。
💮 商品陳列の基本原則 💮
➊ 見やすい・選びやすい・手に取りやすい
➠ 常にお客様の立場、目線で考える。
➋ 先入れ先出し
➠ 常に先に入荷した商品を先に販売する。
➌ 前進立体陳列(前出し)
➠ 商品がよく見えるようにし、
またボリューム感を出す。
➍ プライスカード(表示価格)との一致
➠ 商品一個一個に価格は表示されて
いないため、 特に注意する。
💥 ゴールデンライン(ゾーン)
商品棚(ゴンドラ)の中でも、一般の主婦(平均身長158㎝)にとって、最も目線の高さで見やすく、手に取りやすい位置は、ゴールデンゾーン(ライン)と呼ばれています。
垂直型ゴンドラでは、通常床から80~135cmの目線の高さとなり、L型ゴンドラでは、目線の高さに加え、最下段もこのラインとなり、冷蔵多段ケースでは、商品が見やすく手に取りやすい最下段が該当します。
| 🟩 冷蔵多段ケース | 🟩 L字型ゴンドラ | 🟩 垂直型ゴンドラ |

ゴールデンゾーン ゴールデンゾーン ゴールデンゾーン
➠最下段 ➠2カ所 ➠目線の高さ
💥 前進立体陳列(前出し)
商売れた結果、引っ込んで歯抜けのようになった棚の陳列商品を前に引っ張り出します。
商品の「補充作業」「前出し作業」の際に実施します。。
乱れた売場を手直しし、商品が良く見えるようにし、ボリューム感を演出します。

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👨🎓 業界専門用語ー2 🌏
1️⃣ 商圏 / 商勢圏 居住する範囲で、SMの場合10分以内で設定する。
内 食 ・・・ 家庭内で素材を料理して、食事をとること。 中 食 ・・・ 家庭外で調理された食品を購入して持ち帰り、 外 食 ・・・ レストランなど家庭外で食事をとること。
3️⃣ 最寄り品 / 買い回り品
最も売れている売価。
における基本的な手法で、自店の売価構成 (価格戦略)の決定や競合店対策に活用します。 ➊各プライスライン ➋プライスポイント ➌プライスゾーン ➍プライスレンジ ➎食パン(1斤)の商品構成グラフの例 ➏店舗全体の商品構成グラフの例 ➐陳列量(フェイス数等) ➑価格 ➒SKU数・フェイス数
5️⃣ 歩留まり(率) 特に魚、肉などの部門において原料を加工(商品作りでの内臓
➊ 丸物(ラウンド) ➋ 加工 ➌ 3枚おろし(フィレ)➍ 歩留り率
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スーパーマーケットで取り扱う商品は、大きく食品と非食品に分かれます。
標準的な店舗で食品の売上高が全体の90%前後となっています。
さらに、食品は、生鮮食品と加工食品ほかに分かれ、平均的に青果、食肉、鮮魚の生鮮3部門で全体の売上の40%以上を占め、総菜を加えると50%を越えます。
🗾 標準的なSMの部門構成 🗾

➊ 商品部門 ➋ 食品 ➌ 非食品 ➍ 生鮮食品 ➎ 惣菜デリカ・日配品 ➏ 加工食品(ドライグロサリー) ➐ 日用雑貨品 ➑ ドラック他 ➒ 青果(果実・野菜) ➓ 食肉(精肉) ⓫ 鮮魚(水産) ⓬ 惣菜デリカ ⓭ 日配品 ⓮ 一般食品(グロサリー) ⓯ 菓子
⓰ 酒類・米
そのため、店舗の軸として、主通路の冷蔵・冷凍ケースに第一磁石として、陳列されています。
加工食品を(ドライ)グロサリーと呼ぶ場合もあります。
加工商品は、主にゴンドラと呼ばれる陳列棚に陳列されます。
商品を考える上で、大事なことは、お客様の店舗への評価は、その店舗の最も悪い部分に左右されることです。せっかくある部門の商品が、他店に比べてとても値打ちのあるものであっても、他の部門で鮮度や品質に問題がある商品が販売されていると、お客様の評価は問題がある商品で決定づけられます。
お客様が満足されるワンストップ・ショッピングは、店舗全体の総合力で実現されます。


商品を仕入れ~販売まで、計画的、効率的に管理する上で、部門ごとに細分化した部門別管理が重要なことは、先に解説しました。
この部門別管理は、各社の商品分類体系に則り実施されます。
スーパーマーケットの標準的な商品の分類は、以下のようになります。
さらに、それぞれの部門の商品も的確に管理できるよう分類されており、商品分類体系は、まさに、スーパーマーケットを運営する上での脳神経と言えます。
現在では、POSシステムほかの高度化により、商品の最小の単位である単品で管理されています(単品管理)。
これが、日常的に仕事で活用する数値データの基となります。
💮 SMの標準的な分類体系 💮
💥 各社ごとに異なります。➡必ず確認をお願いします。
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| 呼 称 | 意 味 | 例 |
| ディビジョン | 部 |
青果部門、鮮魚部部門 一般食品など |
| デパートメント (デプト) | 部門 | 野菜、塩干魚、調味料など |
| ライン | 品群 | 葉菜類、鮭鱒、醤油など |
| クラス | 品種 | ナス、塩銀ザケ、濃口醤油など |
| アイテム | 品目 |
米ナス、塩銀ザケ中辛、 ○○社**醤油など |
| SKU | 単品 |
米ナス1本、2本、塩銀ザケ2切れ、 ○○社**醤油500mlなど |

➠ すべての活用データの土台

マーチャンダイジングは、SMにおいては、一言で表わすと「お客様が求める商品を適切に届け、企業の数値目標を達成するための戦略」と言えます。そのために、具体的な活動としては、品揃え計画、商品の企画と開発、仕入れ、在庫管理など商品に関する活動から、売場レイアウト、価格設定、販売方法、販売促進、競合店対策まで多岐に渡り、小売業としては最も重要な企業活動とされています。企業内では主にバイヤーを中心とした商品部が主体となって推進されます。
その他MDを使う用語として、以下があります。
➊ インストアマーチャンダイジング(ISM)
主に店舗内での販売促進に焦点を当てた概念です。過去の経験則と科学的根拠に基づいてその効果が検証された原則を考慮して、お客様の購買意欲を高め、売上・利益の最大化を目指す施策が検討されます。具体的には、店内レイアウト、棚割り、陳列方法や販促物(POPや各種案内)の改善によって図られます。
➋ クロスマーチャンダイジング
いわゆる関連陳列、関連販売の事です。商品分類の台帳上の区分だけではなく、料理用途、ライフスタイル(単身など)、価格帯など色々な関連でまとめて陳列することで、お客様にとっては、便利で、買物時間の短縮、買い忘れの防止などのメリットが生まれ、店舗にとっては、お客様のついで買いを促し、客単価のアップが期待できます。
➌ ウェザーマーチャンダイジング
気象情報を活用し、天気や気候によるお客様の変化を事前に読み、売上向上や商品ロス削減につなげる販売手法です。特に季節性や鮮度が重視される生鮮食品を販売するSMにとって、記録的な高温、ゲリラ豪雨など異常気象が続く昨今、天候、気温に対するお客様の買い物行動を予測し、適切に対応することの重要性が高まっています。
➍ 52週MD(計画)
四季があり1年間に多くの歳時や行事がある日本において、年間を52週に区切り、お客様のニーズを予測した上で、各週のテーマや重点商品を計画的に設定し、年間を通じて安定的に売上を増やすMDのことです。お客様にとって、売場が常に変化することで、季節感、鮮度感が演出され、快適な買物ができるメリットがあります。店舗側にとっては、お客様を飽きさせず、来店頻度を高めることで売上の増加が期待でき、又、計画的な在庫管理やロスの削減、作業の効率化にもつながります。

➊ 安全・安心 ➋ 高鮮度・高品質 ➌ おいしさ ➍ 季節感・旬 ➎ 健康的 ➏ 適正価格(値ごろ) ➐ 日用雑貨品 ➑ SMは、食卓のサポーター

店舗での、マーチャンダイジングと販売促進の柱は、季節・旬と生活催事への対応です。
この2つをうまく演出できるかどうかで、売場や商品の魅力に大きな差がつきます。
各社は、主に年間52週のカレンダーで週ごとにさまざまな企画を計画し、実施しています。
『 旬 』とは、それぞれの生鮮品が最も新鮮で、おいしくなる時期であり、収穫量も増えることにより、価格も安くなる時期を指しています。
日本ほど季節の移り変わりが鮮やかな国は他になく、そこで暮らす消費者(お客様)は、季節感を大切にし、四季折々の旬の食品に期待を寄せています。
『生活催事』には、以下のような社会的行事があります。
生活催事は、日々の暮らしを豊かにするためのイベント(ハレの日)でもあり、それをより充実したものにするサポートがスーパーマーケットの役割と言えます。
💮 生活催事の種類💮
💥 各社で表現が異なります。➠ 確認をお願いします。
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| 呼 称 | 例 |
| 全国的な行事・祭事 ・記念日 |
お正月、バレンタインデー、節分、 クリスマス、勤労感謝の日、 |
・記念日、盆踊り大会、お祭り、運動会、
遠足など
10.POP広告の役割
POP広告は、Point of Purchase(Advertising)の略で、「買物をする場所の広告」と訳されます。
プライスカード、ショーカード、スポッター、のぼり、売場案内など、店舗内外における全ての広告表示物を指します。
セルフサービスのスーパーマーケットにおいては、POP広告がなければ、売場は成り立ちません。
POP広告は、従業員に代わって『もの言わぬセールスマン』となって、お客様に商品を説明し(価格や内容)、魅力を伝えてくれる非常に重要な役割を担っています。
💮 POP広告の役割 💮
💥 商品の説明
商品を低利率で、高回転によって大量販売することで、低価格での提供と利益確保を実現
💥 短時間で便利な買物の実現
➠ 価格、特徴、産地、料理メニュー、食べ方など
💥 お客様へのアドバイス
➠ 商品の魅力を伝え、買物の手助け
ス売場では、あくまで商品が主役ですが、せっかくよい商品を販売していても、POP広告がついてなかったり、汚れていては商品を訴求できず、またイメージダウンとなります。
そして、POP広告の内容は、常にお客様の目線で誠実でなければいけません。
お買い得です。 今が「旬」です。

11.商品管理・商品作りの基本
「安全・安心」「高鮮度・高品質」「おいしい」商品を品切れなく、安定して、継続的に提供していくために、また、商品劣化によるロスを減らすためにも、店舗では、きめ細かな商品管理を実施しています。
特に、品質劣化が早い生鮮食品、惣菜・日配食品については、高度な鮮度管理技術が要求されます。
そして、もっとも重要なことは、私たちが提供する食品は、“お客様の健康と命”に直結しているということです。、
商品管理のポイントは、マニュアルに則ってその目的とシステムをよく理解し、ルールを徹底することです。
💮 商品管理・加工のポイント 💮
💥 衛生管理
➠ 食中毒発生は最悪の事態であり、
社会的責任が大きく問われます。
💥 鮮度・品質管理
➠ 商品の鮮度と品質が、SMの生命線です。
💥 販売・仕入・在庫管理
➠ 過剰在庫は品質劣化・商品ロスとなり、
逆に品切れはチャンス(販売)ロスとります。
限られた売場スペースでできるだけ多くの
売上・利益をあげていくために、データの
有効活用が鍵を握ります。
衛生管理 鮮度・品質管理 販売・仕入れ・在庫管理

お客様の求める価値ある商品の提供
効率追求による売上・利益の確保


12.顧客満足度(CS)の向上
スーパーマーケットにおける、顧客満足度(Customer Satisfaction)の向上とは、『 お客様が、より安心して快適に、楽しく買い物をしていただく 』ための取り組みです。
従来とまったく異なるやり方で、アッと思わせるような特別なことではありません。
顧客満足度は、店舗や企業の総合力で評価されます。
一人、一部門だけでなく、全体で一丸となって、お客様の立場で考え実践するチームワークによってその向上が実現します。
顧客満足度の向上によって、以下の好循環が生まれ、仕事の
やりがいを実感することができます。
💮 お客様の支持率の向上
💮 固定客の増加
💮 安定した売上、利益の実現
💮 個人の労働条件の改善
💮 やりがいと仕事の充実
お客様は、『これくらいの商品やサービスはあるだろうな』と何らかの期待を抱いて来店されます。
期待以上か、期待通りであれば、引き続き信頼して、来店されることになります。
一方、期待を裏切られると不満を持ちます。
不満を持ったお客様の約95%は、黙ったままで、私たちが自ら気がつかないと、信頼を失い、お客様はいつのまにか他店へ行ってしまいます。
また、良い口コミは3人に、悪い口コミは33人に伝わると言われています。
スーパーマーケットは、長年に渡り、小商圏の中で営業を続けていきます。
つまり限られたお客様によって成り立っている店舗にとって、お客様の信頼が最大の財産であり、一度お客様を失うと、簡単に新たなお客様を増やすことはできないのです。
常に、お客様の立場で考え、行動

➊ 商品・サービスなどお店の総合評価 ➋ 期待以上 ➌ 期待通り ➍ 期待の裏切り
➎ 再来店 ➏ 口コミ ➐ いつでも他店へ ➑ 黙って他店へ ➒ クレーム
➓ 対応が良い ⓫ ファンとして再来店 ⓬ 対応が悪い ⓭ 口コミ ⓮ 固定化
⓯ 顧客増 ⓰ 不安定 ⓱ 顧客減 ⓲ 固定化 ⓳ 顧客減
💮 MOT/真実の瞬間💮
Moment of Trut
お客様が来店された際、お客様とお店や従業員との間に多くの接点が生まれます。
それぞれの接点(瞬間)でお客様がどのように感じるかによって、店舗や企業に対する評価、印象が決定づけられる、つまり、お客様と直接接触する数秒~数十秒こそが企業経営にとって最も重要な瞬間だとする顧客満足度向上の考え方です。
その一つひとつの接点を改善することにより、お客様の満足を実現できるのです。
MOT(真実の瞬間)を世界に紹介したのは元スカンジナビア航空の社長兼CEOのヤン・カールセンです。
カールセンはスカンジナビア航空の経営再建の柱にこの考えを掲げ、同社の収益向上に大きな成果を挙げました。
カールセンは、彼の著書「Moment of Truth」の中で「当時年間1000万人の旅客が、それぞれ約5人のスカンジナビア航空の従業員に接し、その1回の応対時間の平均が15秒であった。
従って、1回15秒で1年間に5000万回、顧客の脳裏にスカンジナビア航空の印象が刻みつけられたことになる。
その5000万回の“真実の瞬間”が、結局スカンジナビア航空の成功を左右するのである。
その瞬間こそ私たちが顧客に、スカンジナビア航空が最良の選択だったと納得していただかなければならない機会なのだ」と述べています。
この15秒を最大限に活かすために、カールセンは、現場のスタッフを的確に教育訓練し、意思決定に必要な情報が得られるような環境を整備した上で、顧客1人ひとりのさまざまな要望・問い合わせに対して迅速かつ適切な対策を講じる責任と権限を委譲しました。
規則や規定に基づいた画一的なサービスや上司の判断を仰ぐようでは、せっかくの“真実の瞬間”を無駄にしてしまうと考えたのです。
そして、この手法がより発展し、今日では「サービスマネジメント」の考え方として確立されています。

13.挨拶と接客の基本
せっかく、高鮮度・高品質の商品を、おいしそうに様ざまな演出をした売場で訴求していても、店舗で働く従業員が元気で、また、親切でなければ、その魅力は伝わりません。
スーパーマーケットは、地域のコミュニティでもあり、お客様は仕方なく買物をしているのではなく、人とのふれあいの中で、買物を楽しみたいと考えられています。
クレームの最大の原因が従業員の対応のまずさであり、対応のまずさは、第一印象が大きく影響します。
あらゆる人間関係の中で最も大切なことは、お互いに心を開きあっていることです。
挨拶は、その出発点です。
社内の皆さんに対しても、お客様に対しても基本は同じです。
大切なことは、元気に心をこめて、会釈(お客様にはおじぎ)をしながら発声することです。
元気のない口先だけのあいさつ、だらだらとしたおじぎは、悪印象を与えてしまいます。
💥 各社ごとに異なります。➠ 必ず自社ルール確認
💮 社内挨拶4大用語💮
➊ おはようございます。
➋ ありがとうございます。/ございました。
➌ 失礼致します。
➍ すみませんでした。
💮 接客10大基本用語💮
➎ いらっしゃいませ。
➏ ありがとうございます。/ございました。
➐ いつもお世話になっております。
➑ またどうぞお越しくださいませ。
➒ 申し訳ございません。
➓ かしこまりました。
⓫ 恐れ入ります。
⓬ 失礼致します。
⓭ 少々お待ち下さいませ。
⓮ お待たせ致しました。



14.クレーム対応の基本
店舗において、クレームは日常的に必ず発生すると考えてください。
一般的に商品を購入して満足するお客様は60%で、残り40%のお客様は何らかの不満を持っていると言われています。
また、不満を持ったお客様は、ほとんど黙ったままで、僅か5%のお客様しか口に出さないという統計もあります。
もし、クレームのまったくないお店があったとしたら、お店側がクレームをクレームと認識していないのか、いわゆるサイレント・クレーマー(不満をかかえているが、クレームをいわないお客様)が多いかのどちらかです。
クレームは、お客様のお店に対する客観的な生のご意見です。
この貴重なご意見によって、仕事の質を高めて行けるのだと考えることが重要です。
そして、最も大切なことは、クレームへの誠実な対応で、お客様の満足と信頼につながれば、マイナスイメージがプラスとなり、お店のファン = 固定客が増えるということです。
💥 各社ごとに異なります。➠必ず自社ルールを確認してください。
💮 クレーム対応の基本 💮
➊ まず、お詫びをする。
➋ 誠実に対応し、
お客様の損失をよく理解する。
➌ お客様のお話を最後までよく聞く。
➍ 言い訳をしない。
➎ できるだけ迅速に解決する。
➏ お客様の期待以上の対応をする。
クレームのお客様 ➠ お店のファン

お客様の立場で誠意ある対応
3
計数管理とは、企業の数値による管理のことです。
企業活動では、カン(感覚)、経験だけに頼ることはできず、客観的な数値によって、科学的な運営が行われています。
担当部門の現在の状況を、自分の感覚で「忙しいです」「ヒマです」「ボチボチです」と表現したらどうなるでしょうか。
相手は状況を理解できず、社会人として失格です。
例えば、「今日は1時の時点で買上点数は○○○点で、売上は○○万円です」さらに、「10時閉店時には買上点数は○○○点、売上○○万円、予算対比○○○%、昨年対比○○○%となるよう対策を打っています」と表現すれば、上司は、客観的な状況を把握した上で、対策についてのアドバイスを行うことができます。
つまり、企業内でのコミュニケーションは、数値化が鉄則であり、計数管理は円滑な企業活動のために、組織内で状況、課題、対策などを正確に共有するルールと言えます。
日常的に使用する計数は、数学的に複雑な公式ではなく、単純なものです。
大切なのは、その数値が意味する実態、影響度合いと数値の構造を理解することです。
そして、結果の確認(検証)だけでなく、数値を分析した上で先の状況を予測し、対策を立案(仮説)、計画的な実行を継続的に繰り返していくことです。
PLAN(仮説)-DO(実行)-CHECK(検証)―ACTION(改善)というマネジメント・サイクルを回して行くことが、仕事の進め方の基本となります。
| 企業内でのコミュニケーションは、数値化が鉄則 数値が意味する実態・影響度合いと構造を理解 |

➊ Plam(仮説) ➋ Do(実行) ➌ Check(検証)
➍ Actionion(改善) ➎ 数字を基にマネジメント・サイクルを回す。

16. 安全・安心の基本 (食品衛生)
スーパーマーケットで販売する食品は、お客様の健康を支え、命に直結しています。
従って「安全・安心」な食品の提供が何よりも優先しなければいけません。
安全・安心を確保して行く上で、食品衛生の徹底が最大のポイントとなります。
💥 必ず自社ルールを確認、理解し、徹底しててください。
💮 食品衛生のポイント 💮
➊ 食中毒の発生は、最悪の事態
➢ お客様の生命の危機 ➢ 信用の失墜
➢ 営業停止処分など ➢ 刑事及び民事責任
➋ 食中毒は、年間を通じて発生
➠ 冬期にもノロウィルスが多発
➌ 作業基本3原則
➢ 清潔 ➢ 迅速 ➢ 冷却または加熱
➍ 5S 活動
➢ 整理(Seiri) ➢ 整頓(Seiton)
➢ 清掃(Seisou) ➢ 清潔(Siketu)
➢ 習慣・躾(Syukann)
➎ 個人衛生
➢ 健康管理 ➢ 身だしなみ
➢ 衛生的な手洗い
➏ 清浄と殺菌
🛑仕事で最優先されるのは『食の安全』🛑

健康管理~身だしなみ~手洗い~ 殺菌・洗浄 ~ 温度管理
会社で決められた衛生管理基準の徹底からスタート

17. 安全・安心の基本 (食品表示)
食品表示は、安全な商品をより安心して買物するための、 欠くことのできない情報です。
その商品を買う、買わない、食べる、食べないは最終的にお客様が判断することですが、正しい判断ができるような情報提供(表示)は、販売側の大きな責任です。
また、食品事故が発生した場合に原因究明や製品回収を迅速に行うための手がかりにもなります。
法律やそれに準ずるルールは非常に多くのものがあります。
ただ単に商品をお客様に提供するだけでなく、スーパーマーケットは、お客様がご自身の判断でその商品を購入すべきか否かを決定するための正しい情報を提供する場であることを強く認識し、生命に直結する食品を取り扱っているという責任と誇りを持ちましょう。
食品表示は、様々な法律で規定されています。
法律を逸脱することは絶対に許されません。
※ 必ず社内ルールを確認し、徹底してください。

💮 食品表示の関連法規 💮

🅾 適切な食品表示お客様の商品選択・安全/安心の確保
➊ 食品安全基本法 ➋ 食品表示法 ➌ 食品衛生法
➍ JAS法 ➎ 健康増進法 ➏ 食品トレーサビリティ法
➐ 牛トレーサビリティ法 ➑ 米トレーサビリティ法
➒ 景品表示法 ➓ 計量法 ⓫リサイクル法
⓬ 不正競争防止法 ⓭ 製造物責任法 ⓮ 薬機法
⓯ 都道府県条例 ⓰ 省令 ⓱ 告示・通知 ⓲ 酒税法
企業を経営する上での法令や各種規則などのルール、さらには社会の常識的なルールを守ることがコンプライアンスです。 「法令遵守」と訳されますが、英語のcomplianceは「要求に応じること」「願いを受け入れること」を意味し、守るべき規範は法律に限らず、社会通念、倫理や道徳を含むと解釈されています。
企業を取り巻く法律や規則は、民法や商法をはじめ独占禁止法、不正競争防止法、労働法、消費者保護法など多数あり、監督官庁の命令・指導などもあります。
さらに、販売活動や 仕入先企業への公正さ、消費者などへの情報公開、職場環境など、多くの面で高い倫理が求められるようになっています。
企業は、こうした多岐にわたる規則・規範を従業員が遵守し、もし違反行為があった場合には、早期に発見して是正できる
マネジメント体制を作ることが求められています。
そして、最も重要なことは、常に従業員一人ひとりが問題意識を持ち、行動することです。
💥 必ず自社ルールを確認、理解し、徹底しててください。
💮 コンプライアンスの3つの柱 💮
➊ 法令
国や行政機関によって定められた法律 ・ 政令
・条例・ 通達などを含み、違反すると罰則を
受けるもの
➋ 社内規則
会社内で独自に定めた規程・マニュアル・
作業手順書 ・ 社内通知など。
これに違反したからと言って、 行政機関
から罰せられることはないが、社内における
評価・処罰の対象となる。
➌ 倫理
社是・倫理綱領・規範など具体的な罰則規定
があるわけではなく、「考え方」を定めたもの

➊ 社会的使命と企業目的の実現 ➋ コンプライアンスの徹底 ➌ 法令
➍ 社内規則 ➎ 倫理 ➏ 一人ひとりの判断と行動が鍵

毎日当たり前のように食べている食事は、生きるために必要な栄養素(含むエネルギー) を体に取り込むという非常に重要な役割を 果たしています。
栄養素によって、人は成長し、エネルギーを作り出し、健康を維持しながら、生活をしています。
さらに、おいしく食事をすることで、人間関係やコミュニケーションの形成に役立つなど心豊かな生活を送ることができるのです。
健康は、バランスのよい食事で維持することができます。
健康的な食生活を営む上で、大切なのは、すべての必要な栄養素をかたよりなく摂取することです。
そのためには、様ざまな食品を幅広く、バランス良く、食事に盛り込むのがポイントとなります。
毎日の食卓の食材の大部分を提供するスーパーマーケットは、地域のお客様の健康的な食生活を実現するために大きな責任を負っています。
安全安心な商品の提供と合わせて、正確な健康・栄養情報の提供が使命と言えます。
特に大切なことは、「食品」は、特定の病気を治療できる「薬」とは全く別物で、食品は医薬品のように病気の治療や 医薬品的効果を標ぼうすることはできないと言うことです。
食品に含まれる栄養素は微量で毎日少しずつしか摂取できず、効果が現れるまでには長い時間がかかります。
スーパーマーケットの担当者の役割として、食品の栄養素や健康的な食事の仕方、料理方法について、お客様に適切な情報提供と提案をすることが重要です。

➊ 食事 ➋ 健康 ➌ 成長 ➍ 心
3

20.食育とは?
食育とは、国民一人ひとりが生涯を通じて、健全な食生活の実現、食文化の継承、健康維持ができるよう、食に関する様々な知識と判断力、習慣を身に付けるための教育活動の取り組みを指しています。
2005年7月に国民が生涯にわたって健全な心身をつちかい、豊かな人間性をはぐくむことができるよう「食育」を総合的・計画的に推進することを目的に「食育基本法」が施行されました。
飽食の時代と言われる今日、お客様は売場にあふれる食品の中から自由に好きなものを選ぶことができます。
一方では、より安全で健康的な食品を選択、判断するための情報、知識を求めています。
家庭でのより豊かな食卓を支えるスーパーマーケットにとって、食育の担い手になることが社会的使命の一つと考えられ、各社がさまざまな取り組みを推進しています。

21.SDGsと環境保全
世界人口は爆発的な増加を続け、1950年に約25億人だった人口は、2030年には約3.5倍の85億人に達し、2050年には100億人に近くになると予測されています。
エネルギーや食料資源の需給がひっ迫するだけでなく、地球温暖化など世界規模での環境悪化が深刻化しています。
SDGs(Sustainable Development Goals持続可能な開発目標)は、2030年に向けて、すべての人々が豊かで平和に暮らし続けられる社会をめざして、国連サミットで採択(2015年)されたもので、7つのゴール(目標)と169のターゲット(取組・手段)から構成されています。
そして、その中の重要な目標である環境保全を中心に スーパーマーケットの活動は、SDGs実現に深く結びついていることが分かります。
既に各社において、SDGsのゴール実現に向けて、具体的な目標が掲げられ、積極的な取り組みが進められています。
大切なことは、一人ひとりがそれを意識し、その目標に向かって、自発的に考え、自分のコトとして、仕事をすることです。
それは世界・国・会社が掲げた社会的使命としての大きな目標の達成だけでなく、自分の仕事の価値を高めることになります。
💮 SMの主な環境保全活動 💮
➊ リサイクルの推進
(食品トレー・牛乳パック・ペットボトル
などの回収、生ごみほか)
➋ 廃棄物の削減
(生ごみ、紙、段ボールほか)
➌ 省エネの推進
(節電・節水など使用エネルギーの削減)
➍ 消費資源の削減
(レジ袋・段ボールなどの削減、包装の簡素化、
配送の効率化)
➎ 緑化活動
(植樹活動)

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👨🎓 業界専門用語ー3 🌏 ➊ アイ・キャッチャー
➋ アイドルタイム
➌ クリンリネス(クレンリネス)/ サニテーション
➍ ストア・コンパリスン
➎ 選別値入れ
➏ インストア・プロモーション
➐ マテハン(機器)
➑ トレード・オフ
➒ 食品トレーサビリティー
➓ 値入ミックス (相乗積、マージン・ミックス) ➊ 売上構成比 ➋ 品目数 ➌ 値入率 ➍ 相乗積 ➎ 合計
⓫ ABC(D)分析 (重点管理分析) 一般的には以下のように区分される。
📌ABCDの区分例 👨🎓
◆A商品 ・・・ 売上構成比75%までに占められる商品 占められる商品 占められる商品
📌ABC分析の活用例 👨🎓
◆A商品 ・・・ 品切れ厳禁。陳列のファイスの拡大。 データは毎日チェック ◆B商品 ・・・ 売り込む商品であり、目立つ場所に 陳列し、訴求する
の積極導入(商品カット検討)
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