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牛肉の豆知識

📖 元テキスト 👨🎓 クイズ(5問) 🌏 目次 (TOP)
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食肉の熟成
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🟥 食べ頃になるまでの期間は、体の大きさに比例し鶏(1~2日)・豚(3~5日)・牛(7~13日)の順で長くなります。
特に、体の小さい鶏は熟成期間が短く、鮮度劣化が早く、新鮮さが重要ですが、牛の場合、柔らかさとうま味を高めるために1ヵ月以上長期熟成を行うこともあります。
ただし、店舗に入荷する食肉は既に熟成を経た食べ頃の肉であるため、規定の商品管理によって期限内に販売し、購入後はなるべく早く食べていただく必要があります。

➊ 牛 ➋ 豚 ➌ 鶏肉 ➍ 魚 ➎ 2~4℃貯蔵 ➏ 死後硬直 ➐ 食べ頃 ➑ 日数
ドライエージングビーフ
🟥 高級ステーキの代名詞となっています。
ドライエイジングでは風を送り空気を循環させて、水分を飛ばし、肉の表面をカラカラに乾燥させ、うま味だけを内側にギュッと凝縮します。
赤身肉は繊維が崩れて柔らかくなり、深い風味と共にナッツのような香り(熟成香)がする肉となります。
🟥 長期間乾燥熟成するドライエイジングビーフは、ロスが多く、歩留まりは通常の牛肉の60~65%と言われ、非常に高級な肉となっています。

熟成肉
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牛肉は中が生(レア)
でも大丈夫な理由
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🟥 意外と知られていないのですが、牛の精肉には、肥育環境と体質から、人間に害を及ぼすウイルスや細菌、寄生虫が存在しません。
但し、内臓や皮の畜産副産物には存在しています。
又、牛肉も製造工程の中で、ブロック肉の表面に菌が付着してしまうことがありますが、(レア)ステーキなど表面を焼けば、中が生であっても、付着している菌は死滅するため、食べることができます。
🟥 ミンチを使ったハンバーグや細かい肉や脂身を固めた成型肉(サイコロステーキなど)は、表面にあった部分が内部に入り込んでいるため、豚肉・鶏肉と同様に中心部75℃以上1分間以上の加熱が必要です。
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飼育方法の違い
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グレインフェッドビーフ
(穀物肥育牛)
🟥 牧草肥育の後、フィードロッドで穀物肥育(トウモロコシ・小麦など)した牛アメリカ産のほとんどがグレインフェッドで、オ―ストラリア産輸入牛肉も多くはこの方法で飼育されています。
🟥 グラスフェッドに比べて脂肪が多くつき、日本人が好む柔らかくておいしい牛肉を効率よく生産することができるため、肉牛飼育の主流となっています。
輸入牛肉に使う言葉ですが、国産牛も和牛をはじめ、多くはグレインフェッドビーフです。
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グラスフェッドビーフ
(牧草飼育牛)
🟥 牧草のみを餌として飼育した牛放牧を基本とし、牛は牧草や干し草を食べて成長し、餌を探して動き回るために運動量も多く、グレインフェッドの牛に比べ、脂肪が少なく、赤身が多くなっています。
🟥 よりヘルシーな牛肉ですが、牧草のような独特の香りがあり、肉質も少し硬めとなっています。
主にオ―ストラリア、ニュージーランドから輸入されます。
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フィードロット
🟥 牛を放牧せずに、フェンスで仕切った牛囲いに入れて 効率的に肉牛を生産する集団肥育場のことで、主にグレインフェッドでの肥育に使われます。|
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アンガス牛のコト
🟥 以前は硬いと言われた輸入牛が、柔らかく、香りの少ない日本人好みの赤身肉のアンガスの登場で、そのイメージが一新されました。
欧米でもこのアンガス牛の出現により、煮込み料理主体だった牛肉料理がステーキやBBQのような焼く料理主体に変化したと言われています。
グレインフェッドによって肉が柔らかく、赤身とサシ(脂肪)のバランスが良く、ヘルシーな赤身肉をリーズナブルに食べれる肉として人気があります。
🟥 アメリカではアンガス種の20%強にあたるプライムとチョイスを「ANGUS BEEF」とし、ブランド化しています。
アンガス牛は、柔らかい中にも赤身がしっかりとしていてステーキで食べると和牛にはない食べ応えと満足感を得られます。

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牛肉の個体識別番号
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🟥 BSE(狂牛病)発生にともない、消費者により安全な牛肉を届けるために、すべての国産牛肉について生産履歴(その牛が、いつ、どこで生まれて、どこで育ったかなど)が確認できるように、牛トレーサビリティ法が制定されました。(平成15年)
🟥 この法律には、牛への耳標の装着、出生から牛肉になるまでの履歴情報の届出・記録・保存・記録された情報のインターネットでの公表などが定められていて、販売されるすべての国産牛肉の履歴をたどることができるようになっています。
(以下は対象外)
🟥 輸入牛
🟥ミンチ・切り落とし・小間切れ・カレー用・内臓肉など使用した牛を特定することが困難な商品

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牛肉の格付け
(グレード) |


国産牛(含む和牛)の格付け
🟥 牛肉で「A4」、「A5」ランク(等級)という表示は、その肉の格付けを示しています。
🟥 これは、(社)日本食肉格付協会が国産牛に対して実施している取引規格で、「アルファベットA~C」と「数字1~5」の組合わせによって分類(格付け)されています。

➊ 歩留等級[5段階] ➋ 肉質等級[5段階] ➌ 高~低
🟥 歩留等級 : 枝肉の重量に対して実際にどのくらいの肉が得られるか(歩留まり) を示した基準で取引上の優劣を評価するもの
🟥 肉質等級 :「サシの入り具合」を基本に、「色つや」「締まり具合・きめ」「脂の色つや・質」を加味して評価する肉質の優劣を評価するもの
🟥 肉の品質とアルファベットの歩留等級は関連性がなく、数字(肉質等級)が高い肉ほど、サシが多く(霜降り肉)、おいしいと言われています。
※ A5もB5も肉質のランクは同じ
🟥 最上級の「5」ランクの格付けをされる和牛は、 全体の約20%と言われています。

アメリカ産牛肉のグレード
🟥 米農務省(USDA)により、4つの要素「牛の種類」「成熟度」「サシ(霜降り)の入り具合」「性別」を基準に、8等級のグレードが決められています。
その内現在日本に輸入されている等級は主に「プライム」「チョイス」「セレクト」の上から3番目までになります。
🟥 店舗で表示されることはあまりありませんが、プライムに限っては、表示されることも多いようです。
🟥 プライム
国産牛の「5」等級に相当する最高ランクのアメリカンビーフです。
サシがきれいに入り「味わい」「ジューシーさ」「柔らかさ」のすべてにおいて高い品質が認められ、多くの高級レストランでも扱われています。
これは、(社)日本食肉格付協会が国産牛に対して実施している取引規格で、「アルファベットA~C」と「数字1~5」の組わせによって分類(格付け)されています。
🟥 チョイス
プライムに比べるとサシは少なめですが、高品質のお肉に与えられる格付けで、アメリカンビーフの半分強がチョイスの格付けを獲得しており、日本国内で一番流通しているアメリカンビーフです。
🟥「味わい」「ジューシーさ」「柔らかさ」のバランスが取れていて、リーズナブルです。
🟥 セレクト
🟥 赤身の割合が多く、比較的、低脂肪・低カロリーで、価格も3つの中では一番お買い得となっていますが、店頭で販売されることは少なく主に業務用となっています。
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食肉の脂肪の融点
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🟥 食肉の脂肪の融点は一般的に以下となっています。
牛肉40~50℃ ・豚肉33~46℃・鶏肉30~32℃お弁当のおかずに鶏肉が多いのは、融点が低く、冷めても口の中で脂が溶けて比較的おいしく食べられるからです。
🟥 和牛は他の食肉に比べて融点が低く、平均的に26℃前後と言われ、体温より低いため、口の中で溶け、それが和牛独特の味わい、おいしさの要素となっています。

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牛脂の活用方法
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一般的に売場に置かれているものは、牛の脂肪を精製した「ヘッド」と呼ばれるもので、豚の脂肪を精製したものは「ラード」と呼ばれます。牛の脂肪をそのままカットしたものは「ケンネ脂」と呼ばれ、特に和牛料理で使われるものもあります。
牛脂は、牛肉のうま味や甘味が豊富で加熱するとすぐに溶けることから、牛肉を焼く時に使うだけでなく、色々使え、手軽に料理にうま味とコクを加えることができます。
🟥 牛脂の使い方色々
コロッケ・炒めもの・肉ジャガ・カレー・スープなんかで野菜を炒める時に牛脂を使ったり、ハンバーグやメンチカツは
ひき肉に牛脂を刻んで練り込むだけで、ぐっとうま味がUPするよ
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内臓肉(バラエティーミート)など
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🟥 内臓肉は、焼肉ほかにおいて、ホルモンやモツと呼ばれますが、一般的にモツは内臓全般を指し、ホルモンは「放るもん(捨てるもの)」に由来し、牛や豚の腸を指すと言われています。
深い肉の沼
🟥 内臓肉は全般的に、タンパク質を精肉と同じくらい含む一方で、脂質が少なく、ビタミン、ミネラルが極めて豊富という特徴があります。
🟥 但し、内臓は精肉に比べ、非常に鮮度が落ちやすく新鮮であることが重要です。
又、熟成でうま味が増す精肉に比べ、内臓肉は熟成しないため、新鮮なほど味が良くなります。
※ 保存期間の目安:冷蔵2~3日・冷凍2~3週間内臓肉は焼肉でよく食べられますが、部位の名称は地域によって異なり複数あります。

➊ マルチョウ(小腸) ➋ シマチョウ(大腸) ➌ ハツ(心臓) ➍ ミノ ➎ ハチノス ➏ センマイ ➐ ギアラ ➑ ハツモト ➒ テッポウ ➓ コブクロ ⓫ マメ ⓬ ノドスジ ⓭ ウルテ ⓮ カッパ ⓯ レバー ⓰ サガリ・ハラミ(横隔膜)
➊ マルチョウ(小腸)
🟥 特徴:コテッチャン・ヒモ・シロ・ホルモン等とも呼ばれます。
一般的にホルモンと言えばこのマルチョウで他の内臓肉に比べ脂肪が多く、プリプリとした食感で甘味があってジューシーな味わいです。
➋ シマチョウ(大腸)
🟥 特徴:テッチャン・ホルモン等とも呼ばれます。
マルチョウに比べ脂肪が少なく、味が濃厚で、歯ごたえがあります。
内臓好きの方にお奨めです。
➌ ハツ(心臓)
🟥 特徴:常に動いている部位のため、筋繊維が細かく、歯切れの良い食感を楽しめます。
味わいにクセはなく、アッサリと食べられます。
タンパク質とビタミンB1、B2が多く、焼肉にしますが、新鮮であれば刺身でも可能です。
➍ ミノ(第1胃)
🟥 特徴:脂のほのかな甘味とコリコリとした軟骨に似た食感を楽しめる部位で、味や匂いにクセがありません。
上ミノは厚みがある部分で、弾力ある食感と内臓肉のうま味を十分に味わうことができます。
上ミノはコリコリ・シャクシャクとホルモンの持つ旨味食感を存分に楽しむことができます。
➎ ハチノス(第2胃)
🟥 特徴:ハチの巣のような凹凸があり焼肉だけでなく、スープなどにも使われます。
コラーゲンを豊富に含んでいて、弾力があり、クセがなくサッパりした味わいですが、焼き過ぎると硬くなるため、サッと焼いて食べます。
➏ センマイ(第3胃)
🟥 特徴:ミノと同じ様にコリコリとした歯ごたえがありますが、脂肪は少なく、クセもなく、味はあまりありません。
少しザラっとした舌触りと歯ごたえがあり、焼肉でサッと焼くか生を酢味噌で食べます。
⓯ 牛レバー
🟥 特徴:豚や鶏のレバーに比べると柔らかく、クリーミーで濃厚な味わいがあり、加熱すると身がしまります。
やや臭みがありますが、血抜きなど下処理をすることで、おいしく食べられます。
レバーはビタミンAが非常に豊富で、低脂肪・高タンパクのヘルシー食材です。
⓰ ハラミとサガリ
🟥 特徴:ハラミもサガリも横隔膜の筋肉で、内臓肉ですが、脂肪が少なく、柔らかい割に噛み応えがあり、肉のうま味が強くてコクのある味わいのため、焼肉で人気部位となっています。
ハラミは横隔膜の背中側の薄い部分で適度な脂肪があり、味も濃厚で、それに対しサガリは肋骨側で分厚く、ハラミに比べ脂肪が少なくアッサリしています。








